Q11 株式会社を設立希望なのですが、いくら資本金が1円からでも会社設立できるといっても、最低でも幾らくらい資金が要るものなのか教えてください。
株式会社を設立する場合、
- 定款に貼る印紙代:4万円
- 定款認証代:5万円
- 定款の謄本発行料:2000円
- 登記時の印紙代:15万円
の合計24万2000円は実費として必ず必要になります。その他にも、
- 会社の印鑑代
- 役員や出資者の印鑑証明書取得費用
- 登記簿謄本代
などで2万円程度必要になります。
よって、たとえ専門家に依頼せずに御自身で株式会社設立手続をすべて行ったとしても設立するには26万円程度のお金が必要になります。
弊社に御依頼いただいた場合、株式会社設立依頼料は30万1000円となります。
(消費税・登記時の印紙代・交通費・法人印鑑代込みの価格です。)
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上記費用以外に必要な費用は
- 印鑑証明書の取得料
- 資本金の振込手数料
ぐらいですので、御依頼を頂いた場合、総額30万2000円ぐらいで株式会社は設立できます。
なお、「会社を設立すること」ではなく、「会社を設立してお金を稼ぐこと」が目的ですので、会社で事業を始められる際の準備資金の用意を忘れずにお願いいたします。
既に個人事業を営まれているということであれば、必要機材などは揃っているはずですので、会社設立費用を用意するだけで事業を会社で始めることができますが、「会社を設立して一から事業を興すのだ」ということならばある程度まとまった準備資金が必要になってきます。
準備資金を計算する際の参照として- 1.事務所・店舗の取得費
- 事務所や店舗を借りる場合の保証金(または敷金)や礼金、仲介手数料などが必要になります。
- 2.設備費・備品購入費
- 内装工事費や机や電話、名刺、消耗品などの購入費も必要です。
- 3.当面の運転資金
- 設立当初はまだ取引先への信用も薄いため、掛けでの取引はほとんど応じてくれません。よって、商品代などは現金で支払うことになります。商品や原材料の購入費を3〜6か月分用意しておきましょう。
- 4.家賃・人件費
- 会社設立当初から売上が伸び、事業がうまく回転していけばいいですが、実際はそううまく事は運びません。最低でも半年分ぐらいの家賃・社員やパートの人件費を確保しておきましょう。御自身の生活費の勘定も忘れずに。
- 5.通信費
- 事務所の固定電話料金や携帯電話代、インターネットのプロバイダ料金など。
「この番号はお客様の御都合により通話ができなくなっています。」というアナウンスを流されないように注意しましょう。こうなってしまっては取引先からの信用はガタ落ちです。 - 6.広告宣伝費
- 個人事業から引き続き会社を設立した方は別ですが、新たに会社を設立された「起業・独立組」の皆さんは、まず世間に「存在」を知ってもらわなければいけません。どれだけ資金があっても足りない部分です。いかに効率よく「広告宣伝」を行うのか、戦略を練っておきましょう。
- 7.営業基準で定められている資本金額を満たすこと
- 許認可事業で一定金額以上の資本金が必要な事業を行う場合は、その基準を超えなければいけません。例えば建設業の許可は「自己資本の額が500万円以上あること、又は500万円以上の資金調達能力があること」が許可の基準になっていますので、実質資本金が500万円必要になります。
といった項目が挙げられます。
このほか、水道光熱費や旅費交通費、福利厚生費、交際費などの支出も頭にいれておく必要があるでしょう。
一から事業を立ち上げる場合は、最低でも500万円ぐらいの資金は必要だとお考え下さい。
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行政書士甲子園法務総合事務所 代表
【藤井 達弘】
起業支援コンサルタントとして皆様の会社設立をバックアップいたします。
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日本実業出版社の「経営者会報」に4ページにわたり、適正な資本金について執筆いたしました。
女性起業家や起業家のたまごなど、頑張る女性を応援するマガジン『Born to win』に掲載されました。