資本金は「会社の設立登記が完了するまで」銀行に預けることになっているのですが、実際のところはこちらのページ(http://setsuritsu.ii-support.jp/kabushiki/syorui/page031.html)
で記載している「資本金を払い込んだことを証明する通帳のコピー」をとっていただいた後に引きだしていただいても構いません。(ただし、資本金は新しく設立する会社の資金ですので個人的に使い込まないようにしてください。)
資本金は「会社を運営する為の開業資金・運転資金」として自由に使用することができます。よって、会社が設立できたならば、資本金は会社の為に使用するならば何に使用しても構いません。
- 備品の購入に使用しても構いませんし、
- 事務所家賃に使用しても構いませんし、
- 自分自身の役員報酬や従業員の給料に使用しても構いません。
資本金をすべて使い切り、0円になっても会社の為に使用するならば問題はありません。
会社が出来上がるまでは自由に使うことはできませんが、会社が出来上がった後は自由にご使用下さい。
Q14 2名で出資金10万円の株式会社の設立予定です。この場合、出資1口に金額は5万円に限定されますか?(出資1口1万円でも出来ますか)
出資一口の金額は定款で自由に設定できます。
「一口5万円」が一般的なため、マニュアル本などはほぼすべて5万円となっていますが、1万円でも可能です。
弊社で会社設立される方の場合、出資1口の金額は「1円」「1000円」「1万円」「5万円」がよく使われます。
Q15 現在元手がないため、資本金50万〜100万円ぐらいで株式会社、もしくは合同会社を設立することになると思います。
尚、日本政策金融公庫の創業融資制度や中途採用等支援助成金(生涯現役起業支援コース)などの助成金も調べたりしているのですが、こちらの適用は少額資本金で役員が1名しかいない会社でも可能なのでしょうか?
少額資本金の株式会社・合同会社でも日本政策金融公庫の融資制度や中途採用等支援助成金(生涯現役起業支援コース)など公的助成金の利用は可能です。条件にさえあてはまれば申請できます。
ただし、中途採用等支援助成金(生涯現役起業支援コース)の場合、
- 法人または個人事業主の総資産額が1,500万円以上あり、かつ総資産額から負債額を引いた残高の総資産額に占める割合が40%以上あること。
- 会社設立後1年(予め申請書に記載した計画期間)以内に60歳以上の者を1名以上、40歳以上60歳未満の者を2名以上または40歳未満の者を3名以上(40歳以上の者1名と40歳未満2名でも可)雇い入れること
この2つの大きな要件をクリアしなければいけません。
資本金50万円や100万円の財務基盤が弱い会社では要件を達成することがかなり厳しいと思われます。(事実、この助成金を申請し受給できるのは資本金1500万円以上で設立された規模の大きな会社が多いです。)
また、融資制度についてですが、開業資金の借入の場合、どの金融機関でも
- これから開業する事業についてどれぐらいの経験・知識を持っているか?
- 自己資金をどれぐらい用意しているか?
「1」の判断基準は
- 現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始められる方で、次のいずれかに該当する方
- (1) 現在お勤めの企業に継続して6年以上お勤めの方
(2) 現在お勤めしている企業と同じ業種に通算して6年以上お勤めの方
「2」の自己資金についてですが、金融機関が融資してくれる金額は、土地・建物等不動産を担保にしたり、公務員等高額所得者を保証人にしない限り、自己資金と同額までです。よって、
- 300万円の融資を考えているならば300万円
- 500万円の融資を考えているならば500万円
言い換えると、会社設立後すぐに融資を受けたいと考えるならば、それなりの資本金で会社を設立しておかなければいけないということです。
実際、資本金100万円以下の会社の場合、金融機関からの融資獲得は非常に難しいといわざるを得ません。
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行政書士甲子園法務総合事務所 代表
【藤井 達弘】
起業支援コンサルタントとして皆様の会社設立をバックアップいたします。
詳細プロフィールはこちら
日本実業出版社の「経営者会報」に4ページにわたり、適正な資本金について執筆いたしました。
女性起業家や起業家のたまごなど、頑張る女性を応援するマガジン『Born to win』に掲載されました。