定款とは?

 さて、やっと定款の作成です。定款は、会社の目的や組織、業務などについて基本的なルールを定めたもので、別名「会社の憲法」とも呼ばれている重要なものです。決められたとおりに記載しないと認証されないこともあるので、作成には十分な注意が必要です。

 最初に定款のしくみをおさえておきましょう。定款を大きく分けると

の3つに分けられます。
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(1)絶対的記載事項とは?

 記載しなければ定款が有効とされない事項です。言い換えると絶対に記載しておかなければいけない事柄です。記載すべき事項が一つでも欠けていたり、記載内容が法律に違反する場合は、定款そのものが無効になってしまいます。

 絶対的記載事項の内容は次のとおりです。

  1. 会社の名前(商号)
  2. 事業内容(目的)
  3. 本社の場所(本店の所在地)
  4. 社員(出資者)の氏名または名称および住所
  5. 社員の全部が有限責任社員とする旨
  6. 社員の出資の価額

 最低限、上記が適法に記載されていれば合同会社の正式な定款として認められます。A4用紙ならば1枚で記載できてしまう分量ではないでしょうか?

 定款に記載されていない事項は会社法をはじめとする法令に従って決定されていきます。「すべてを法律に従って公正に決めていきたい」という方が会社を設立されるならばこのような定款でもOKです。

 しかしながら、A4用紙1枚だけの定款は実際のところ私は見たことがありません。日本には数百万の会社が存在するといわれていますが、おそらくA4用紙1枚だけの定款は存在しないでしょう。それだけ会社設立者(経営者)の『わがまま』が定款に記載されているということです。

 会社設立者(経営者)の『わがまま』も法律で認められた範囲で適法に定款に記載されているならば有効となります。この『わがまま』の記載が下で説明している「相対的記載事項」「任意的記載事項」と呼ばれているものです。

(2)相対的記載事項とは?

 「定款に必ず記載しなければいけない」という決まりはありませんが、記載しないと法的効力が生じないので、会社に当てはまる要件がある場合は記載が必要になる事項です。

 相対的記載事項の主な内容は次のとおりです。

  1. 会社の存続期間の定め
  2. 業務執行社員の定め
  3. 会社を代表する者の定め
  4. 損益配分の定め
  5. 社員の退社の定め
  6. 会社の解散原因となる事由の定め
  7. 死亡・合併時の承継人が社員となる定め
  8. 解散の場合における会社財産の処分方法

 変態設立事項とは、次の4つの項目のこといいます。資金や財産がからむ事項であり、これらを定款に記載する場合は、発起人らが不正をしないように、原則として裁判所検査官の調査を受ける必要があります。

  1. 社員の特別利益(社員に会社設立への報酬を支払うときなど)
  2. 現物出資(会社に現物で提供する財産の名称、価格・株数、提供者の氏名)
  3. 財産引受(会社設立後に会社に譲渡する財産の名称・価格、譲渡人の氏名)
  4. 会社の負担とする設立費用

 なお、現物出資や財産引受については、一定の条件の場合において裁判所の調査が不要となります。

合同会社の現物出資について

(3)任意的記載事項とは?

 記載しても法的効力は生じないものの、定款で明確にしておけば会社の運営がスムーズになる事項です。ただし決めごとを多くすると、逆に決めごとに拘束されて窮屈になることもあるので注意してください。

 この内容は、公序良俗に反したり、合同会社の本質に反しない限り、どんなことでも自由に記載できます。

 主な内容は次のとおりです。

  1. 営業年度
  2. 公告の方法
  3. 社員総会に関する事項
  4. 役員報酬の決め方
  5. 配当金の支払い時期
  6. 会社内部の機関・役職の定め
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定款作成の注意点

〜3つのポイントに注意〜

 定款の作成には必ず守らなければならないポイントが3つあります。

  1. 「絶対的記載事項」や「相対的記載事項」など、法律上、会社経営上必要な事項を必ず記載する。
  2. 社員全員が記名、押印する。
  3. 同じ内容のものを2部作成する(パソコンで2部印刷又はコピーを利用)。

 なお、定款の書式はとくに決められていないので、市販のセットを使うのも、自分でつくるのも自由です。大きさも特に決められていません(弊社はA4サイズで作成しています)。

 手書きでもワープロ打ちでもどちらでも構わないのですが、手書きの場合は、鉛筆は使用不可です。(改変の恐れがあるため)

訂正の方法にも決まりがある!

 定款を書き終えたら、最後にもう一度、内容に間違いがないか確認しましょう。

特に氏名・住所は、印鑑証明書の記載と異なる略字(たとえば「斎藤」を「斉藤」のように)で書かれていると、公証人役場で受け付けてもらえないので要注意です。

 もし間違いが見つかっても、最初から書き直す必要はありません。間違った部分だけ訂正すればいいのです。ただし、間違った箇所を消しゴムでこすったり、修正液で塗りつぶすようなことは厳禁です。

 訂正は、間違った部分に二重線を引いて消し、その上に正しい文字を記載します。必ずもとの文字が読めるように訂正しなければなりません。さらに、そのページの上部に、「○字削除、○字加入」と記載し、発起人全員の実印による訂正印を押します。

 万が一の訂正に備えて、訂正箇所がないと思っても定款の各ページには発起人全員の捨印を押しておきましょう。

定款の綴じ方は?

 定款を書き終わったならば表紙をつけて綴じます。文面に間違いのないことを確認したら、表紙をつくって、中身がバラバラにならないようにきれいにとじましょう。

 定款の綴じ方ですが・・・

  1. A4サイズで作成したならば、表紙からページ順に重ねます。(B4サイズで作成した場合は、用紙を二つ折りにして B5判のサイズにし、表紙からページ順に重ねる。)
  2. ホチキスでとめて、和紙などの上質紙で背表紙を作り、ホチキスの芯を隠すようにしてのり付けをする。(背表紙の代わりに契印用の製本テープを使ってもらっても構いません。)
  3. 「背表紙(製本テープ)と裏表紙の境目」と「表表紙と背表紙の境目」に発起人全員の実印を押す。(背表紙がはがされて改変されていないことを証明するためです。)
次のページは、
合同会社の定款サンプル
甲子園法務総合事務所からのお知らせ

定款作成・認証はプロに任せた方が断然お得!

 合同会社の定款作成手順をざっと述べると上記のようになります。
 定款を作成するには、このHPで説明しているように、非常に多くの知識が必要です。

 もちろん、定款の雛形は、ちょっと大きな書店に行くと「会社設立」のマニュアル本が山のように売られていますので手に入れることは難しくありません。

 しかし、定款は「会社の憲法」と呼ばれるぐらい重要なもの。雛形まる写しでいいのでしょうか? また、類似商号調査は完璧ですか? 事業目的の記載は適切ですか?

 手慣れた人が書類を作成・準備するのならともかく、はじめての人が一からすべて間違いなく、しかも短時間でそろえることは、大変骨の折れる作業です。

 苦労して書類を一から作り、公証人役場や法務局で何度も手直しをさせられて、やっと設立登記が完了した会社というのも、「自分が設立した」という愛着が湧き、いいとは思いますが、このHPを見られている方は「会社を作ること」が商売ではないはずです。設立した会社で事業を興すことが本業ではないでしょうか?

 会社設立手続に時間をかけるならば、設立後の事業準備のために時間をかけられた方が設立者・そしてそのサービスを受ける消費者にとっても利益となると思われます。

 甲子園法務総合事務所では、会社の名称・事業目的の決定など「会社設立前の準備段階」から専門家ならではの知識を活かしたコンサルティングを行っております。定款作成・定款認証も依頼者に代わり完全代行しております。来所いただいての設立相談は無料です。是非弊社の無料相談をご利用下さい。

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